ライブチャットの歴史
ダイヤルQ2などの電話を使ったテレフォンアポインターと呼ばれる業種も
ブロードバンド時代を皮切りにライブチャットというビジネスが走り出す。
まだネットワークやパソコン、Webカメラの普及が追いつかず
MSNやYahoo!などのメッセンジャーサービスを通しての無料の
テキストチャットが主流だった。
ミレニアムを迎えた2000年以降、テキストチャットから
音声や映像を用いてのチャットが出始め、ビジネスモデルが
次々と確立されるも、インターネット回線の進歩と普及には
数年の月日がかかった。
2002年末頃までには家庭用のインターネット回線も徐々に
確立があってか、需要も急激に伸びていった。家庭で
インターネットを高速で楽しみたいという背景には、
動画や音楽のダウンロードを目的としたユーザーが増えていったが、傍らで
ウェブカメラでストリーミング放送ができるライブチャットサービスや
ビデオ会議を提供するサービスが一気に飛躍していった。
インターネットは高速化の真っ只中であったが、2003年くらいまでは世界的に
DSL回線を持っている家庭の普及率はだいたい50〜60%であったという。
またトレンドであったのか、当時国際化に備えて英会話を習うことが重要とされ、
小学校から英会話教育を開始したり、たいていの大きな駅前には英会話学校が
軒を列ねることとなりテレビCMで有名になっていった「駅前留学NO●A」が
記憶にあるだろう。
インターネットの中でも同様に、女性とうまく話せない、お付き合いできない
という男性にとって、風俗、アダルトビデオなどの性処理の対象となっていた
業界に旋風を巻き起こしたライブチャットが進出してくると、「在宅風俗」や
「駅前風俗」など、家にいながら素人女性と話したり、エッチができるとあって、
その需要はうなぎ上りとなっていった。
ライブチャットには、女性とエッチな話や下ネタなどで盛り上がるだけの
ノンアダルトと呼ばれるものと、女性が着ている洋服を脱いでエッチな行為に及ぶ
アダルトの大きく分けて二つのライブチャットが提供されている。
現在においても当然多くの男性からの需要があるのはアダルトライブチャットで
あると言えよう。これまで2010年を過ぎた辺りでは、当時18歳未満の
アダルト行為やコンテンツを禁止とする法律が整うと一気にノンアダルト
ライブチャットでアダルト行為に及ぶ運営サイトなどの摘発も行なわれていった。
時代はなにも間違った方向にだけ進んではいなかった。前述したが、女性を
性の対象としていた男性の傾向もライブチャットでは、ちょっとした
恋愛シミュレーション感覚で、ライブチャットの世界の女性を
見るようになる男性も少なくはない。
現在においてもライブチャットサービスは様々な男性の欲求によって今なお、
衰えることを知らないバブリーな業界なのである。